生き物にまみれて暮らす主婦レポート in 東京

生き物に関する知識と、栄養管理士の資格などを駆使して日々試行錯誤しているダイアリーです。

うずらの交配・孵化時に知っておかなければならない注意点


うちの並うずらさんには、実は2世がおりました。

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この子が、並うずらペア(テンチャン、デンチャン)のジュニアちゃんです。ぴょんちゃんといいます。

生れつき足がペローシス&指曲がりで、体つき的にも異常があり、わずか2週間で天国へいってしまった子です。

この子のように、

うずら、姫うずらなどのキジ科の鳥には、

「近親交配に弱い」

という注意点があります。

今回は、悲しい運命になるうずらを減らすため、
特にうずらについての交配・孵化時の危険性と注意点を書きたいと思います。

キジ科の鳥(特にうずら)は近親交配に非常に弱い


前述の通りうずらなどのキジ科は、近親交配に非常に弱く、
血の繋がりの濃い交配は、
先天的な病気の可能性を高めてしまいます。


うずらの交配ではどのレベルで近親すぎるか


私は、並うずらのペアを自宅で孵化させているため、有精卵はよそから買ったものです。

そういった場合には、孵化させること自体は安全性が高くても、もとの卵をどんなうずらが産んだのかがわかりません。

例えば、普通のペアだったとして、

人間に例えた場合、

父①×母①

であれば、産まれる子はみんな兄弟になりますよね。

でも、

父①×母②(母が違う)

場合も、兄弟にはなりますが、いわゆる異母兄弟になりますね。

兄弟であっても、同じ両親と産まれた場合よりは、純粋に、血の繋がり(DNA)はことなる部分が確実に増えます。

父②×母①、でも同じですね。

あまり例えが良くないかもしれませんが、

これがうずらの場合、どちらかの親が同じでどちらかの親が違う、という場合はかなり多いと思います。特に、有精卵を販売しているような養鶉場さんなら、多数のうずらがいるため、

よほどマメに管理しない限りは、有精卵すべてにおいて血の繋がりがない、

という状態を作るのは至難の技です。

だから、親が同じ、片方同じ、或いは従兄弟であったり、兄弟間の卵であったりする可能性はかなり高いはずです。

大きな養鶉場さんほど、うずらが近親交配に弱い生き物であることを明記しています。

そして、時々違う血統を混ぜることで、交配のリスクを減らしています。

ところが、一般の人が、出所のわからない(親のわからない)有精卵を孵化させ、さらにその中のペアから産まれた有精卵を孵化させると、

近親交配率がぐっと上がってしまうこともあります。

有名な養鶉場さんのホームページなどからの情報によれば、

避けるべきラインは、

・最低兄弟まで
・従兄弟がギリギリ

のようです。

人間ならば、従兄弟間の結婚もできますが、うずらの場合には、避けたほうが無難なようです。

うずらや姫うずらのペアを交配させたい時は


うずらのペアを交配させて、雛がほしい、といった場合は、最も安全なのが、

ペアのうずらは成鳥のうずらを買う。

ことが、最も安全性が高い方法です。

自宅で孵化したうずらのペアならば、例えば有精卵の入手先をバラバラにすれば、
近親交配は避けられますね。

www.skyaya.com

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うずらの有精卵の入手先が同じ場合、卵の柄を必ず確認


うちのうずらのペアは、有精卵の入手先が同じでした。
この時点で、よく考えるべきでしたが、

うずらは、一生にわたり、1羽のうずらの雌が産む卵の柄はおんなじです。

と言っても、そっくりな卵を産むのではなく、
柄の入りかたや、形(球形)がおなじ卵を産みます。
柄の多い、濃い卵を産む子はずっとそうですし、

つまり、分かりやすく説明すると、
果物でも産地によって一定の特徴があるけれど、
一定の特徴は保ちつつ、全てがソックリではない、

という感じでしょうか。

産地(産むうずら)は同じだから同じような特徴を毎回持ちながら、少しずつだけ違う、という感じなんです。

なので、有精卵がたくさんあれば、似たような卵とそうでない卵があると思います。

卵の柄が全然違うということは、少なくとも

母親は違う、ということになります。
逆を言えば、ソックリな卵なら、同じ母親である可能性がかなり高い、ということです。

だから、せめて卵の柄が全く違う者をペアにすると、リスクは少し下がるはずですね。

でも、やはりノーリスクではないので、
有精卵の親の情報は聞いておくべきだと思います。

うちのうずらのペアの、子の場合



亡くなってしまった子の場合なんですが、

確かに、親の卵の柄は少し似ていましたが、おそらく母親は違っていたと思います。

だから安心してしまったのもありますが、

やはり血の繋がりはだいぶ濃かったのではないかと思います。

そして、また別な話しになってしまいますが、
あまりにも初期の卵だったこと。

これについては次に書きますが、産み始めたばかりの卵から孵化したことも、

関わっていたようです。

うずらが産み始めたばかりの有精卵の孵化


これについては、賛否両論あるようで、
産み始めたばかりだと、まだ栄養バランスが安定していないから、孵化させないほうがよい、

と言う人もいれば、

産み始めたばかりというのは関係がなく、食べていた餌の栄養バランスの関係しかない、
と言う人もいます。

近親交配に気を付ければ何も問題はない、

という人すらいます。

なので、生物学的にどれが正解かわかりませんが、私が考えたのは、


産み始めたばかりの卵は、まだ小さめだったり、殻がしっかりしていなかったり、といったことが原因で、孵化の過程において転卵時の衝撃に対するリスクが高かったり、

クチクラ層が万全ではなかったりすることで、細菌が入りやすくなった、

のではないかということです。


一個人の考えなので、正解ではないかもしれませんが、卵の中身に栄養が足りなかったと考えるよりは、こうした外側の要因を考えるほうが、自然のように思います。

プラス、近親交配のリスクもおそらくあって、

長生きできない体に産まれてしまったのではないか、と思います。。。

どちらにせよ、とても可哀想なことをしてしまいました。



これらのことを踏まえ、もし、これからうずらの雛を孵化させる予定のある人は、

自宅にペアがいる場合には気をつけてください、

ということと、

逆にあまりに神経質になりすぎて、
可愛いうずらちゃんの飼育をやめたりはしないでください、

ということも、合わせてお伝えしたいです(^-^)v


うずらなんかも、とても可愛いですから。


以上、うずらの交配・孵化時に知っておかなければならない注意点、について、でした。