生き物にまみれて暮らす主婦レポート in 東京

生き物に関する知識と、栄養管理士の資格などを駆使して日々試行錯誤しているダイアリーです。

映画【ルイの9番目の人生】 あらすじと感想。ほぼネタバレ。



明日から両親宅へ息子と行ってまいります。

スイミンです。(^^)

ほぼどこへも行けなかった夏やすみに、息子とは2回、映画館へちゃちゃっと行きました。


3回目の約束の日に、やはり勉強との兼ね合いでどうしても時間が足りなかったため、話し合い、

じゃあビデオ屋さんでビデオ借りようか、
ということになりました。


それで、二人でTSUTAYAへ。


息子は2作借り、レンタル期間を10日間くらいに設定して、ちょっとずつでも鑑賞できるようにして、

ついでに私も、気になっていた映画、


ルイの9番目の人生

ルイの9番目の人生(字幕版)


を借りて来ました。アマゾンリンクへ飛びます↑




今回は、あらすじと感想ですが、ほぼネタバレしています。



ルイの9番目の人生 ネタバレ前のざっくりあらすじ


9歳の少年、ルイは今までの8年間の短い人生の中で、驚くほど事故に遭ったり怪我を負ったりすることが多く、

とても奇妙で不運な生活を送っていました。


9歳の誕生日の日、両親と訪れた、海が見渡せる崖にある自然豊かな場所で、

お誕生日祝いのピクニックをします。

ところが、

ルイは崖から転落してしまいます。生還はできましたが、全身が骨折状態の昏睡状態(植物人間)に。

父親は行方不明となり、通報者が母親でした。

行方不明の父親が、ルイを崖から突き落とした犯人であるとして捜査が始まる中、


昏睡状態のルイの担当者として、自身もかつて夢遊病に悩まされていた過去を持つ専門医が、目覚めさせるために試行錯誤に入ります。

ほぼ無傷だった母親は、ルイを心配し、周りからも心配されて手厚い保護を受けるのですが、


謎の手紙が届いたり、ルイがふと目を覚ましてまた昏睡状態に戻ってしまったり、

それらのことを、昏睡状態のルイが淡々と語っていきますが、徐々におかしな点が多々見つかり…


ネタバレ前のあらすじはここまでで。


謎解きポイント①・ルイの母親の言動。


ルイの両親があまり仲が良くなかったことも、昏睡状態のルイの語りで明らかになっていきますが、

母親に対するルイの感情が謎解きの注目ポイントであり、やっぱり何かおかしい印象が深まっていきます。


息子が昏睡状態にあるというのに、あまりにひどくやつれるわけでもなく、常に身綺麗にしている母親。

担当医師への嘘や、わかりやすい誘惑。

このあたりで誰が真犯人か、大体分かってしまうと思うのですが、そこは警察も分かっていたような流れでした。


ルイは母親のことを、とても客観的に語るときがあります。

心配しているのは確かなのに、なぜか担当医師と恋仲になったり、どうも不自然。なのです。


謎解きポイント②・担当医師


ルイの担当医師も、本当に目覚めさせるために頑張っているものの、

結婚しているのに患者の母親に手を出したり、それはちょっとどうなの?


というところが大きいです。

母親が、男好きのするタイプの設定なので、仕方がないのかもしれませんが、それにしてもあまりにおバカではないかと。


ルイの母親にちやほやする男たちを、

「すけべな男たち」

と、ルイはあっさり表現しています。


初めは、この担当医師と、ルイとの感動的な話もあるのかと思っていたのですが、

全然関係なかったです。


もう、観たあとでは、そんなものなくて良かったです。



ルイの9番目の人生、ネタバレ感想


何の前知識も持っていなかった私は、ラスト数分の、


ルイと父親との過去の再現シーンでボロボロ泣きました。

ルイの予想通り、父親は本当の父親ではないのですが、


二人の絆は誰にも負けないものでした。


血縁者同士の愛とか、優しさ、そういったものをはるかに越えた愛の絆。


母親の異常性に気がついていた父親は、ルイをずーっと守り続けてきて、これからもずーっと守りたかったのに、

それが叶わなくなってしまったこと、

それでも憎まないルイ、


もう、この映画、ラストだけでいーや。



というくらいに泣けます。父親がちょっとだけ粗暴な感じに描かれていたのでなおさら泣けました。


そして、結局ルイの母親が妊娠したことで、離婚して、ある選択をした、

担当医師のダメダメっぷりと、

事故の前にルイのカウンセリングをしていた精神科医の優秀っぷりが見事な対比です。

この精神科医だけは、男性陣の中で、父親含め、まともであった気はしますが、すべてが後手後手になっていたところがちょっと残念な感じでした。


母親は、親近者を傷つけ、保護をするということを繰返して周囲の同情を得るという病、


代理ミュンヒハウゼン症候群


だったんですが、精神病院行きとなったものの、

病で済まされるのか、これは、という気持ちになります。

1歩間違えたらルイは死んでいたかもしれないようなことすら何度も犯していたのに、


今さら、病でした。で済むんかい。

立派な殺人未遂犯です。


それに比べて、血の繋りがないのにルイを真実愛してきた父親は、父親の母(ルイの祖母)が訴えていた通りの優しい人間で、

そういう人間だからこそ、ルイの母親を選んでしまったのだろうし、

崖から落ちた(落とされた)。


死後の彼が果たして本物だったのかはわかりませんが、医師が見たものが本物であったならば、
死してもなお、ルイを心配していたことになり、

もう、父親の鏡!


周囲の大人の身勝手に振り回されても、

「僕の人生は」


という表現をするルイは、結局どうしようもない母親ですら庇っていたし、

どの大人が「まとも」で、「まともでない」


のかよく分かっていながら、オブラートに包んで見えなくした表現をするんですね。

おろかな大人たちを遠目に見ながら、ルイは大人びています。それは当たり前で、


まさに反面教師。


が、すぐ身近にいたのでした。

母親については、基本的に同情の余地なしなのですが、親近者を傷つけることを繰り返していかなければ、
自分というものが保てていけない、ということなので、

映画で観る限りでは、なぜルイを産んだのか、を考えると、


簡単に傷つけることができる存在を持つためだったとしたら、とても恐ろしいですし、悲しいことです。


ルイが、あのあと、目を覚まし続けるなら、父親にそばにいてほしかったです。

というのは映画を観た人は皆さん思ったことだろうと思います。まだ心配ですからね。

でも、ルイが、父親がそばにいて守ってあげられなくても自力で頑張る道を選んだということなら、


頑張れルイ。


と、思いました。


実話が元になった小説の映画化なのですが、小説のほうを読む前に映画を観てしまって、

もし小説も読むなら、細かい部分で気になったところがいくつかあったので、読んでピースを埋めたい感じです。が、


全体的に、とても面白い映画でした!






ご覧くださって、ありがとうございました(^^)




スイミン(id:skyaya)2018/08/28